くらべどき

定期借地権と言われたが、どの型か

調査・確認:くらべどき最終確認日:2026年9月21日

借地借家法には三つの型があります。五十年以上の一般定期借地権、事業用の定期借地権、そして設定後三十年以上を経過した日に建物を譲渡する型です。期間も要件も違うので、まず自分の契約がどれかを確かめてください。

型その一。五十年以上

いちばん広く使われる型です。

更新も、建て替えによる期間の延長も、建物の買取請求もないと定められます。その代わり特約は公正証書による等、書面でしなければなりません。

「存続期間を五十年以上として借地権を設定する場合においては、…契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第十三条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。この場合においては、その特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。(第二十二条第一項)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

型その二。事業用で三十年以上五十年未満

用途が限られる型です。

居住の用に供するものを除くと書かれています。住むための建物では使えません。

「専ら事業の用に供する建物(居住の用に供するものを除く。次項において同じ。)の所有を目的とし、かつ、存続期間を三十年以上五十年未満として借地権を設定する場合においては、第九条及び第十六条の規定にかかわらず、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がなく、並びに第十三条の規定による買取りの請求をしないこととする旨を定めることができる。(第二十三条第一項)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

型その三。建物を譲渡する特約

期間で切るのではなく、建物の所有権を動かす型です。

設定後三十年以上を経過した日に、建物を地主へ相当の対価で譲渡する。借地権はそれで消滅します。

「借地権を設定する場合…においては、第九条の規定にかかわらず、借地権を消滅させるため、その設定後三十年以上を経過した日に借地権の目的である土地の上の建物を借地権設定者に相当の対価で譲渡する旨を定めることができる。(第二十四条第一項)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

比べる先は、普通の借地権

定期でない借地権の期間はこうです。

三十年が下限で、契約で長くできます。そして更新の仕組みがあります(借地権とは何か)。定期借地権は、この更新を外す代わりに期間を長く取る型です。

「借地権の存続期間は、三十年とする。ただし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間とする。(第三条)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

買取請求が無くなるという意味

普通の借地権には、更新がないときの定めがあります。

定期借地権では、この買取請求をしないと定めることができます。期間が終わったときに建物が残っていても、地主に買い取らせる条文上の根拠が無くなります。

「借地権の存続期間が満了した場合において、契約の更新がないときは、借地権者は、借地権設定者に対し、建物その他借地権者が権原により土地に附属させた物を時価で買い取るべきことを請求することができる。(第十三条第一項)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

一時使用は、そもそも別

適用除外の条文もあります。

一時使用のために設定したことが明らかな場合は、定期借地権の規定も含めて適用しないとされています。

「第三条から第八条まで、第十三条、第十七条、第十八条及び第二十二条から前条までの規定は、臨時設備の設置その他一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、適用しない。(第二十五条)」
e-Gov法令検索(デジタル庁)「借地借家法(平成三年法律第九十号)」2026-09-21に取得

このサイトが扱わないこと

自分の契約がどの型に当たるか、権利金や地代がいくらか、いくらで売れるかは扱いません。契約書を持って、弁護士または宅地建物取引業者にご確認ください。

引用した条文は、e-Gov法令検索から二千二十六年九月二十一日に取得した現行法令です。

あなたの状況ではどうするか

更新できると思っていた
定期借地権は、契約の更新と建て替えによる期間の延長がないと定めることができる型です。契約書にその特約があるかを確かめてください。定期でない借地権の更新は借地権の更新で扱っています。
期間が終わったら建物を買い取ってもらえると思っていた
普通の借地権には建物買取請求の条文がありますが、定期借地権ではこれをしないと定めることができます。特約の有無で結論が変わります。
住むための家なのに事業用と言われた
事業用の型は、居住の用に供するものを除くと条文に明記されています。住宅であればこの型には当たりません。契約書の記載を確かめてください。
公正証書を作った覚えがない
五十年以上の型では、特約は公正証書による等書面によってしなければならないと条文にあります。書面が無い場合に特約がどうなるかは、弁護士にご確認ください。
期間が五十年より短いのに定期と言われた
型が違う可能性があります。三十年以上五十年未満と、十年以上三十年未満の事業用の型が条文にあります。用途が事業用かどうかで見る項が変わります。

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