ヒビがあると車検に通らないのか
保安基準に「ヒビ何cmまで」という数値基準はありません。条文が求めるのは「損傷した場合においても運転者の視野を確保できる」ことと「容易に貫通されない」ことの2つです(道路運送車両の保安基準第29条・細目告示第195条、2026年8月23日に原文確認)。
数値がないぶん検査側の判断になります。運転席の視野にかかるヒビは小さくても通らないと考えて、早めに直すのが実務です。
条文はこう書いている
自動車(最高速度40キロメートル毎時未満の自動車を除く。)の前面ガラスは、損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであり、かつ、容易に貫通されないものとして、強度等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。(保安基準 第29条第2項)
一 損傷した場合においても運転者の視野を確保できるものであること。
二 容易に貫通されないものであること。(細目告示 第195条第2項)
あわせて細目告示は、運転者が交通状況を確認するために必要な範囲の可視光線透過率が70%以上であることを求めています。ヒビの補修痕やフィルムがこの範囲にかかる場合も、ここで判断されます。
「何cmまで通った」という話をどう読むか
「20cmのヒビで車検に通った」という体験談は実在します。数値基準がなく、 視野にかかっていない損傷なら通る場合があるからです。ただしそれはその検査場のその日の判断で、同じヒビが別の場所で通る保証はありません。確実なのは、リペアで済むうちに直すことです。リペアの跡は補修として扱われ、実例でも車検に通っています。
出典
- 道路運送車両の保安基準 第29条(窓ガラス)のPDF(2026年8月23日に原文確認)
- 保安基準の細目を定める告示 第195条(窓ガラス)のPDF(同)