外壁の全面打診は、いつ義務になるのか
定期報告の対象建築物では、外壁タイルはおおむね6ヶ月〜3年ごとに目視と手の届く範囲の打診で調べ、 竣工・外壁改修等からおおむね10年を超えた最初の調査で全面的な打診等が必要になります(平成20年国土交通省告示第282号。2026年8月23日に国交省ページで確認)。テストハンマーと同等以上の精度があればドローンの赤外線調査で代替できます。
2025年7月1日には調査方法を見直す改正(令和6年告示974号・令和7年告示53号)が施行されています。
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根拠建築基準法12条+平成20年国交省告示第282号。「おおむね10年」の全面打診等はここで定められた
ドローン代替令和4年の改正で、テストハンマーと同等以上の精度の無人航空機による赤外線調査が代替として明確化
2025年7月施行の改正告示974号・53号調査項目・方法・判定基準が見直され、赤外線装置等の位置づけが整理された
なぜ全面打診が義務になったのか
外壁の落下は人に当たります。国交省が平成21年に公表した調査では、報告があった12,451棟のうち1,250棟、およそ10棟に1棟に外壁の落下のおそれがありました(調査対象は23,126棟。「外壁タイル張り、モルタル下地吹仕上げ等の外壁の落下の危険性を調査する」もの)。国交省の通知「外壁タイル等落下物対策の推進について」も、駅の階段でタイルが剥落して歩行者を直撃した事故を受けて対策を求めています。
調査の方法と費用の実例
- 打診。打診棒やテストハンマーで叩き、音の違いで浮きを探す。全面打診は足場かロープアクセスが要る
- 赤外線(地上・ドローン)。浮いた部分の温度差を撮る。ドローンなら足場なしで全面を調べられる。掲載社の公表実例では約500円/㎡(ジェブの実例3件からの概算。確認できたこと)
- 赤外線調査の判定精度は天候・時間帯・壁面の向きに左右される。打診と同等以上の精度が代替の条件になっている
点検と補修の足場を分けない
全面打診で数量が確定し、そのまま補修に入るなら足場は1回で済みます。点検だけ発注して足場を解体し、補修で組み直すと、足場代を2回払うことになります。 見積もりの構造と管理組合の進め方に書きました。
出典
- 国土交通省 定期報告制度・外壁調査のページ(2026年8月23日に確認)
- 国土交通省 定期報告制度のページ(2025年7月施行の改正告示)(同)
- 国土交通省 建築物防災週間の調査結果(平成21年公表)(同)
対象になる建築物の範囲と報告周期は特定行政庁(自治体)ごとに定めがあります。自分の建物が対象かは、所在地の自治体の定期報告のページで確かめてください。
掲載している10社
2026年8月23日確認。並びは50音順。
- アクト・ファクトリー記載1工法
- MLDK記載1工法
- 角七窯業記載1工法
- KFタイルホールド工業会記載1工法
- ジェブ(EPMCOAT)記載1工法
- スエヒロ工業記載0工法
- 竹山美装記載0工法
- ニーズワン記載4工法
- パル・ユニット記載1工法
- 平松建工記載0工法
「記載◯工法」は公式サイトで記載を確認できた対応工法の数。10社の比較表で項目ごとに見られます。