屋根裏にいるのはタヌキか、アライグマか
タヌキの休息場所は床下や巣穴だと農林水産省のマニュアルにあります。屋根裏にいるならアライグマかハクビシンの可能性が高い。タヌキとアライグマはどちらも目の周りが黒いので、決め手はヒゲの色と尾の縞です。法律上の扱いも三種でそれぞれ違います。
居場所がいちばん分かりやすい
タヌキから見ます。
「休息場所は神社仏閣、空き家など建築物の床下やキツネ、アナグマが掘った巣穴(古巣)を利用する。」
アライグマは屋根裏と壁の隙間
同じマニュアルのアライグマの記述です。
屋根裏を使うのは、登る能力が高いからです。前肢を手のように使えると書かれています。
「休息や子育ては神社・仏閣、人家など建物の屋根裏や壁の隙間などで行うので爪痕や糞尿、破壊行為なども問題となっている。活動は夜間が中心だが昼間も活動する。」
顔で見分けるときの決め手
両方とも目の周りが黒いので、そこだけでは決まりません。アライグマの識別点はこうです。
タヌキのほうはこう書かれています。
「識別点は目の周辺を覆う黒い部分(アイマスク)と白いヒゲ、縞々の尾である。尾の縞は5〜7本で本数、パターンは個体により少しずつ異なる。」
タヌキの特徴
同じ項目でタヌキを見ると、違いがはっきりします。
つまり、目の周りが黒いだけでは決まらず、ヒゲの色と尾の縞で分かれます。 アライグマは白いヒゲと縞のある尾、タヌキは黒くて目立たないヒゲと背中から前肢への黒いバンドです。
「外見的な特徴は目の周辺を覆う黒い部分(アイマスク)と背中から前肢にかけての黒いバンドである。ヒゲは黒く目立たない。」
ハクビシンは鼻の線
三つ目の候補はもっと分かりやすい特徴があります。世田谷区の説明です。
「黒色の顔面に、眼の下や耳の前に白い斑紋があります。鼻筋に、ハクビシン特有の白い線状の模様があります。」
法律上の扱いが三種で違う
アライグマは特定外来生物の一覧に載っています。
一方タヌキとハクビシンは、この一覧に出てきません。ただし三種とも、許可なく捕獲することはできません。 特定外来生物かどうかと、捕獲に許可が要るかどうかは別の話です。世田谷区も、許可なく捕獲することは鳥獣保護管理法により禁止されていると書いています。
「アライグマ(P. lotor)/ 定着」
塞げない時期がある
出産と子育ての時期が資料にあります。アライグマはこうです。
タヌキは繁殖が二月頃から始まり、五月から六月が出産のピークです。この時期に入口を塞ぐと、動けない子が中に残ります。
「繁殖期は春季で、4月中旬が出産のピークとなる。産仔数は1〜7頭で野外活動を始めるのが6月上旬。子別れは遅く秋遅くまで母親と行動を共にする。」
誤認されやすいという指摘
マニュアル自身が、見分けの難しさに触れています。
「タヌキは加害獣としての認識が低く、他の鳥獣被害と誤認されることが多い。対策は加害獣を特定することが重要だ。隠れている被害を見抜けずに対応すると効果は得られない。」
あなたの状況ではどうするか
- 屋根裏で音がするので、タヌキかと思っている
- タヌキの休息場所は床下や巣穴だとマニュアルにあります。屋根裏ならアライグマかハクビシンのほうが近い候補です。足跡や糞の痕跡で確かめてください。
- 姿を見たが、目の周りが黒かった
- それだけでは決まりません。タヌキもアライグマも目の周りが黒いからです。ヒゲの色を思い出してください。白ければアライグマ、黒くて目立たなければタヌキです。尾に縞があればアライグマです。
- 鼻筋に白い線があった
- ハクビシンです。世田谷区は、黒い顔面に眼の下や耳の前の白い斑紋と、鼻筋の白い線状の模様を特徴として挙げています。
- アライグマだと分かった。外来種だから自分で処分してよいと思った
- 特定外来生物であることと、許可なく捕獲してよいことは別です。世田谷区は、許可なく捕獲することは鳥獣保護管理法により禁止されていると書いています。まず自治体に相談してください。
- 春から初夏に気づいた
- アライグマは四月中旬が出産のピークで、野外活動を始めるのが六月上旬。タヌキは五月から六月が出産のピークです。この時期に塞ぐと動けない子が残ります。封鎖の時期をずらしてください。
- 料金の見当をつけたい
- 動物が決まらないうちは、見積もりを比べられません。捕獲に許可が要るかも、塞ぐすき間の大きさも変わります。屋根裏の動物、駆除の料金に、見積もりを取る前に決めることをまとめてあります。
このページの根拠
- 環境省 自然環境局「特定外来生物等一覧」2026-09-21取得
- 農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル【中型獣類編】」2026-09-21取得
- 世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」2026-09-21取得