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札幌の散骨くらべ 時期、形式、金額。北海道ではこの順で決まります

散骨に許可は必要か

散骨そのものを許可する国の制度はありません。免許も届出も要りません。 ただし自治体の条例は別で、北海道では3つの自治体が規制しています。 長沼町は罰則つきで禁止、岩見沢市は散骨場を許可制、七飯町は要綱で届出。 海洋散骨は陸から離れた沖で行うのでふつうは規制の外ですが、山に撒くなら場所の確認が要ります

北海道で散骨を規制している自治体

散骨を条例などで規制している自治体の位置北海道の簡略地図。散骨を規制しているのは、札幌の南東およそ30kmの長沼町、北東およそ35kmの岩見沢市、道南の七飯町の3つ。札幌市に散骨を規制する条例はない。海洋散骨は陸から離れた沖で行うため、通常はこの規制の外にある。各自治体の条例の中身は続くカードに書いてある。 札幌 岩見沢市 長沼町 七飯町 N 島と海岸線は簡略化している

海洋散骨は陸から離れた沖で行うため、通常はこの規制の外にある。札幌市に散骨を規制する条例はない。陸(山)への散骨を考えるときだけ、場所の自治体を先に確認する。

長沼町墓地以外での散骨を禁止さわやか環境づくり条例(平成17年3月)。全国で最初に散骨を規制した
七飯町届出・説明会制葬法に関する要綱(平成18年3月)。指導要綱にとどまる
岩見沢市散骨場の許可制散骨の適正化に関する条例(平成19年9月)
出典 地方自治研究機構「散骨を規制する条例」(2026年8月23日に確認)

長沼町の条例が、全国で最初の散骨規制

長沼町さわやか環境づくり条例は平成17年3月16日公布、同年5月1日施行。 散骨を規制する条例としてはわが国で最初のものです。

北海道の条例と国のガイドラインを条文で確かめた結果は、散骨は違法なのか、北海道の答えにあります。

条文はこうです。

何人も、墓地以外の場所で焼骨を散布してはならない。(第11条)

読むときの注意が2つ。ひとつは「散骨」という語を使っていないことです。 条例が言うのは「焼骨」の「散布」で、焼骨は「人の遺体を火葬した遺骨(その形状が顆粒状のものを含む。)」(3条5号)、 散布は「物を一定の場所にまくこと」(3条6号)と定義されています。粉状にしても対象になります。

もうひとつは主語が「何人も」であることです。事業者に限らず個人も対象になります。 違反すると町長は勧告・命令・立入検査・公表ができ(13条〜16条)、 罰則も置かれています(17条、18条)。

できたきっかけは、事業者が町内で樹木葬(遺骨を粉末状にして樹木の周辺にまく散骨方式)の森林公園を造ろうとしたことです。 地域住民の反対運動が起き、町議会が反対を決議しました。

岩見沢市は散骨場を許可制にしている

岩見沢市における散骨の適正化に関する条例は平成19年9月18日に公布・施行されました。

散骨場を経営しようとする者は、市長の許可を受けなければならない。(第3条第1項)

市長の報告徴収と立入調査(5条)、許可の取り消し(6条)、それに罰則が置かれています。 さらに散骨場以外での散骨は原則禁止で、届出をすればできるという組み立て。 禁止と許可制を両方持つ点で、全国の散骨規制条例のなかでは独自の型です。

七飯町は条例ではなく要綱

七飯町の葬法に関する要綱は平成18年3月14日の制定条例ではなく要綱なので罰則はありません。届出と説明会を求める指導の形です。

出典 地方自治研究機構「散骨を規制する条例」(2026年8月23日に確認)。 同機構によれば、散骨を規制する条例は令和7年11月1日時点で全国に複数あり、 禁止する型、原則禁止の型、散骨場を許可制にする型、その両方の型の4つに分かれます。

霧のかかった北海道の針葉樹の山並み
山に撒くなら、その自治体の条例と土地の所有者を先に確かめます。写真は生成したイメージです

「法務省が問題ないと言った」は確認できない

散骨の解説でよく引かれる話があります。平成3年10月の記者会見で法務大臣が 「刑法190条の規定は、社会的習俗としての宗教的感情などを保護するのが目的であり、 葬送のための祭祀で節度をもって行われる限り問題はない」旨を述べた、というものです。

ところが地方自治研究機構は、この見解について「旧厚生省または厚生労働省や法務省が公式な文書で その見解を示したものは確認できない」と書いています。

公式文書として残っている根拠ではないということです。 「国がお墨付きを与えている」と書いているサイトがありますが、そこまでは言えません。 たどれるのは、国の研究事業の報告書として 散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)があり、 事業者が守る法令として刑法が挙がっているところまで。

海と陸で扱いが違う

海洋散骨は陸から離れた沖で行うので、ふつうはこれらの条例の対象になりません。 国のガイドラインは海の場合を「海岸から一定の距離以上離れた海域」としていますが、 具体的な距離は決めていません。地理条件や利用状況を踏まえて事業者が決めることになっています。 だから「どこから何km沖で撒きますか」は聞く価値のある質問です。

陸への散骨は「あらかじめ特定した区域」で行うこととされ、河川と湖沼は除かれています。 山に撒くなら、その土地の所有者の許可と、その自治体の条例を先に確かめてください。 私有地でも、所有者の許可なく撒くことはできません。

自分で散骨できるか

個人が行うことを禁じる法律はありません。ただ、実際には次のものが要ります。

  • 粉骨。国のガイドラインは焼骨を「その形状を視認できないよう粉状に砕くこと」としています。長沼町条例の定義でも、顆粒状のものは焼骨に含まれます
  • 場所の確認。その自治体に条例や要綱がないか。海なら海岸からどれだけ離れるか
  • 船の手配。漁業や他の船の邪魔にならない海域かどうかも見ます
  • 関係者への配慮。ガイドラインは地域住民・土地所有者・漁業者の利益と宗教感情への配慮を求めています

費用を抑えたいなら、代行散骨が30,000円からあります。 自分でやる手間と、頼んだときの金額を並べて考えてください。

国のガイドラインが事業者に求めている8項目散骨とは何か11社の比較

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